2008年07月31日

『死の秘宝』翻訳版読了!

 これで最終巻と思うと、いつもに比べてかなりゆっくりしたペースで読み終えました。約1週間、物語の中では約1年ですから、その季節の移り変わり、それぞれのエピソードなどを楽しみにながら読みました。

 読み終えた、ということでいくつか気になること、感想などをメモしておきます。

☆やっぱりしもべ妖精!
 原書でもしもべ妖精たちの場面が強く印象に残っています。レギュラスのことを語るクリーチャー、ロケットをもらった後の激変には嬉しく、愛おしくなりました。そしてドビー。ドビーはハリーのためならと、以前仕えていたマルフォイ家で活躍を見せ、そして亡くなりました。これほど重要に活躍するとは思わなかったために、よりいっそうその心の深さに打たれます。やはり大きな目を見開いてなくなる場面では涙がでました。


☆杖問題
 誰の所有かを杖自体が認識するというのは、難しいところです。結局ヴォルデモートに杖は帰属しようとしなかったのですが、ドラコにはしたのですよね。そしてサンザシの杖を奪ったハリーに対して、ニワトコの杖も帰属しています。スネイプがダンブルドアを殺害したとき、それは相手を打ち負かすという意図ではなかったため、もし仮にドラコが武装解除術をダンブルドアに対して発しなかったとしても、スネイプにニワトコの杖は帰属しなかったということになるということなのですが、その場合、ヴォルデモートが墓から奪った場合はヴォルデモートに帰属したのでしょうか?
 スネイプはこの杖のことは知らされてなかったように思いますが、ダンブルドアを殺害することで、結局危険にさらしたのではないかと思いますが、そこはスネイプに委ねられた計画だったのかどうか、気になります。


☆訳語
  この邦訳版では、訳語を日本のものとして「置き換える」傾向があるかと思います。敢えて狙って、時代劇調な言葉を選んでいるのかもしれません。ある意味、翻訳版の特徴となっていると思います。個人的にはホグワーツで「手裏剣」が飛んでいるのに一番違和感ありました。思わず原文確認しましたが、daggars(ダガーナイフ、短剣)でした。
 物語の筋が変わっているわけではないので、ディティールをどう訳すかというのは、翻訳者のセンスによるところが大きいのでしょうね。好きなかたもきっといらっしゃることと思います。
posted by kmy at 19:46| Comment(8) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
邦訳の最後の方の「平和」にはえ?
と思いましたし
私もいくつか、思わず原文を見直す部分がありました。
夫と子供は、その訳の雰囲気が好きなので
ま、いいか。。。と思ってはいます。

ハリーにはまってすぐ、kmyサンのページに辿り着きました(邦訳版の3巻が出た後でした)。
いつも、考察ありがとうございます。
Posted by くいまま at 2008年08月01日 15:11
くいままさん
訳はある意味興味深いと思います。どんな人が訳しても、すべての人に好まれるというのは難しいと思います。
和風に訳すのは、口調と同様、翻訳者の独自の解釈なのでしょうね。インパクトがありました。

3巻からご覧下さっているとのこと、ありがとうございます。
独断的に思うことをいろいろ書き連ねてきましたが、楽しんでいただけると光栄です。
コメントありがとうございました。
Posted by kmy at 2008年08月02日 11:13
kmyさん、読了お疲れ様です。

杖問題、考えるほど辛くなってきます。
結局関係ないのに殺されてしまったスネイプ先生が、哀れでなりません。
所有権の移動には殺人が必要だというヴォルデモートの思い込みも、ダンブルドアの次の所有者がスネイプ先生だという勘違いも悲しいけれど、杖が狙われると知っていたダンブルドアがどの程度スネイプ先生の危険を予期していたかと考えることも辛いです。
ヴォルデモートに、杖の所有権を得るための道具のように使われてしまったスネイプ先生が、ダンブルドアからの扱いも同等だったとは考えたくありません。

手裏剣、私もおやっと思いました。魔法界ではかえってイメージしにくいような気がしないでもないです…
Posted by 二尋 at 2008年08月02日 17:15
33章でスネイプとダンブルドアの会話で、ドラコにダンブルドアを殺させてやれば?と問うシーンがありますよね。
素直に読めば、両者とも皮肉たっぷりな言い回しで、まるで敵意をもっているかのようですが、お互いの心のうちは深いところで理解しあっていると感じました。まるで父と息子の会話のようにも思ったのです。

杖の秘密一切をスネイプに教えていなくても、ダンブルドアとの絆はハリーとダンブルドア以上ではないかと思っています。
知らされていた事も、知らされてなかった事も、利用されている部分も、ヴォルデモードを倒す為の道具であっても、
きっと全てのことを納得して逝ったと、
そう思いたいです。
Posted by nikki at 2008年08月03日 13:44
二尋さん
杖のことは、まだよく考えたいと思っています。
ダンブルドアはスネイプ先生を手段として使い捨てるつもりはなかったと思っています。
下巻P504でスネイプ先生にダンブルドアは杖が渡るようにと考えていたようですし、ヴォルデモートが杖を求めることも予想していました。
ヴォルデモートが実際に杖を得るというところまでは予測していたのかどうか、そのあたりが気になります。
この杖に関わらなければヴォルデモートがスネイプ先生を殺すリスクは少しは減ったかもしれませんが、実際、二重スパイとしての立場や、些細なミスで拷問、殺害するヴォルデモートという人間が自分に対していつ殺意を向けるかはわからない、殺されることは常にありうると思っていたと思います。
ただ、ダンブルドアがその危険を話したかといえば、話してはいないと思います。
もう少し考えてみます。

訳語については、違和感は感じるものの、それがどういう英語だったのかと見直すのは面白いです。なるほど、そう訳したか、と。
手裏剣もあの折り紙で作るような十字手裏剣を想像しました。おそらく松岡氏は「棒手裏剣」もしくは「クナイ」を意識して訳したのだろうと思いました。ちょっと勉強になりました。



nikkiさん
33章で「わしがきみを信用していないなどと、文句は言えなくなるじゃろう……」(下巻P448)とありますが、これはその次のエピソードなのかどうか、と考えていますが、こうダンブルドアが言っているということがスネイプ先生の記憶に印象付けられているということは、二人の結びつきの強さを示していると思いました。
杖のことで危険にさらされているとしても、もうその身を打倒ヴォルデモート、ハリーを守る為にどんな危険であっても、それを受け入れて生きてきたと思います。
だから、もし知らされたとしても、ダンブルドアの願いを叶えることを約束したと思っています。

ハリーも自分が知りたいと思うことをすべて知らされていたわけではありませんでしたが、ダンブルドアに信頼を寄せていました。スネイプ先生も同様だったと考えています。
スネイプ先生は死を恐れなかったと思いますし、その瞬間にダンブルドアを恨んでいなかったと思います(思いたいです)。
Posted by kmy at 2008年08月03日 15:32
 クリーチャーは、実はずっと以前にシリウスの親もしくはレギュラスによって自由の身になっているのではないでしょうか?彼は自分の意思で、しもべでいる気がします。ハリーからロケットをもらっても自由の身になっていないことも理由として挙げられます。

 杖については、ドラコ云々は、ハリーの「ハッタリ」だと思いますね。そもそも、グリンデルバルドは杖を盗んで手に入れており、正当な所有者ではないと思います。ただし、杖が持ち主を選ぶのであれば、ダンブルドアが死亡した時点で、ハリーが所有者でしょうね。

 ダガーナイフについては、秋葉原の不愉快な事件のため、急遽変えたのではないですかね。
Posted by たこぽん at 2008年08月03日 22:53
たこぽんさん
コメントありがとうございます。
クリーチャーはハリーに所有権があったと思っています。(6巻3章から)
杖のことは難しいですね。こちらはわたしなりに考えてみたいと思っていますが、杖が人を選ぶということで、もしドラコを選んだのであればどういう要因があるのか考えてみたいと思います。

Posted by kmy at 2008年08月04日 09:09
杖の問題は本当に複雑ですね。でも考えるに値する深い内容になっていると思います。杖が持ち主を理解し、持ち主が杖を理解するとき、その杖は持ち主のものになるのですよね。

ハリーがヴォルデモートに言っていましたが、ダンブルドアは誰にも杖を渡すつもりはなく、ダンブルドア本人でその杖を終わりにするつもりだったって言っていましたね。それはたとえスネイプにkilling curseで殺されても、杖の所有権がスネイプに渡りはしないことを分かっていたということですよね。

kmyさんのブログを見て私の考えもまとまった気がします。ありがとうございます。

※私のブログではハリーの透明マントについて疑問に思ったことを書いています。もしよかったら見に来て下さい。
Posted by ココナッツマン at 2011年06月13日 22:18
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